海外企業X(Twitter)アカウントのアクティブサポート事例

ヘッダー画像:海外企業の公式X(Twitter)アカウントのアクティブサポート事例

SNSマーケティングの一つとして、すでに国内でも多くの企業公式SNSアカウントで「アクティブサポート」を取り入れられています。当記事では、アメリカを中心に海外の有名企業の公式アカウントでは、どのようなアクティブサポートやアクティブコミュニケーションが行われているのか実際の事例でご紹介したいと思います。

欧米では企業アカウントの運用はアウトソースが主流

特にアメリカでは社内リソースの確保と、業務の属人化を避けるためSNS運用代行へアウトソース化が進んでおり、日本の様に「中の人」が一人称として一般ユーザーとコミュニケーションを頻繁に取ることが珍しいようです。

>>参考:東洋経済オンラインより   日本の緩い企業SNSが米国でありえないワケ

アメリカの企業アカウントを見渡すと、広報担当者として真面目なスタイルや、カジュアルな運用スタイルは存在しており、それぞれの商材に合わせたテイストで運用し、そのテイストをベースに節度をもってアクティブサポートでコミュニケーションを取っているようです。

意見のある欧米文化

欧米のアクティブサポート状況を調査すると、企業がその商品やサービスのX(Twitter)公式アカウントを開設している場合、一般ユーザーはメンション「@アカウント」を文章内に加え、しっかり意見を発信しているようです。
企業などの公式アカウントの投稿に対してリプライ(コメント)を付けるだけでなく、自身の投稿にメンション「@アカウント」を付けて投稿しています。

企業名だけを記載するよりも抽出されやすいことを一般ユーザーは周知しており、クレームなどを訴える場合は、「@アカウント、●●について伝えしたいことがあります!」というような投稿が多く見られました。
炎上までは行かないとしても、ダイレクトメッセージではないため第三者のユーザーからも閲覧できるため放置してはいけないと企業側が対応せざるを得ないライティング方法であり、欧米ならではと思います。

参考: McDonald’s(米国マクドナルド)

>>参考:  @McDonalds、米国マクドナルドX(Twitter)公式アカウント
※ユーザーからの投稿は現在は削除されています。

ドライブスルーで注文したらメニューにあったはずのチーズと玉子がないという、一般ユーザーからのクレーム投稿に対して、お詫びの投稿をマクドナルド側が能動的に対応しています。

投稿イメージ:マクドナルド米国X(Twitter)アカウントのアクティブサポート投稿の様子

さらに、海外企業のアクティブサポート事例を見てまいりましょう。

アクティブサポート・アクティブコミュニケーションを運用に取り入れている海外企業アカウント事例

参考:Facebook

画像:Facebookの公式X(Twitter)アカウントプロフィール画面

>>参考:  @facebook、米国Facebook公式X(Twitter)アカウント

興味深いのは、FacebookがX(Twitter)に公式カウントを開設している点です。
CEOザッカーバーグ氏のFacebookでの投稿の拡散や、社会貢献についての告知やレポート、傘下であるInstagram社の紹介投稿をするなど、拡散の一手としてX(Twitter)を活用しているようです。

このFacebookのX(Twitter)公式アカウントは、基本的にカスタマーサポート専用アカウントではないようです。がしかし、アカウントのログインや、ブラウザなどのエラーなど、大したことないと思われるかもしれませんが、Facebookは実名制のアカウントのため一般ユーザーにとっては乗っ取りなどの不安もあり問い合せやクレームがX(Twitter)に投稿されやすい状況のようです。そのためプラットフォーム側のFacebook社も問題解決をアシストするためアクティブサポートすることは必須のようです。

>>参考:  @facebook_2018年12月10日投稿より
※ユーザーの投稿は削除されています。
Facebookアカウントにログインが出来ないので助けて欲しいという一般ユーザーからの投稿に対して、Facebook側が問題解決方法がまとめられたWebサイトのリンクをリプライしています。

投稿イメージ:Facebook社の公式X(Twitter)アカウントのアクティブサポート投稿

参考:Netflix Film

画像:NetflixFilmの公式X(Twitter)アカウントプロフィール画面

>>参考:  @NetflixFilm、公式X(Twitter)アカウント
※現在こちらのNetflixのアカウントは閉鎖されています。

アメリカNetflixの映画専用X(Twitter)アカウントです。
Netflixは配信コンテンツが多いため、こちらは映画専用のアカウントとして運用しています。Netflixで見られる映画だけでなく、過去に賞を受賞した作品情報や、一般ユーザーと映画についてコミュニケーションを取るなど、映画文化を盛り上げることに徹している様子が見られます。

>>参考:2018年12月7日投稿より
※現在こちらのNetflixのアカウントは閉鎖されています。
毎週金曜日、週末にストレスと吹き飛ばせるようなおススメ映画を教えてください!とユーザーに呼びかける投稿しています。 多くのユーザーから映画についてのリプライ(コメント)が付き、更にリプライすることで話題を盛り上げるやりとりを行っていました。

投稿イメージ:NetflixFilmの公式X(Twitter)アカウントの投稿より。ご要望があればメンションを下さいとアナウンスしていました。

>>参考:2018年12月7日投稿より
※現在こちらのNetflixのアカウントは閉鎖されています。
友人と久々に会うという方より、懐かしいノスタルジックな映画でお勧めはないか?という問いに、映画「ブレックファーストクラブ」80年代青春映画を勧めていました。

投稿イメージ:NetflixFilm公式X(Twitter)アカウントのアクティブサポート投稿。

参考:dyson

画像:dyson(ダイソン)の公式X(Twitter)アカウントプロフィール画面

>>参考:dyson  @Dyson、公式X(Twitter)アカウント

家電メーカーのダイソンは、カスタマーサポート専用のX(Twitter)アカウントを開設しています。
ダイソン製品に関するメディア掲出のお知らせ投稿や、開発者イベントレポートなどWebコンテンツを紹介し誘導するなどの投稿も多く、カスタマーサポート専用アカウントとはいえ、普段の投稿(オーガニック投稿)も運用に加えているのでPR系アカウントとしての役割もあるようです。

>>参考:  2018年11月22日投稿より
ヘアアイロンの価格は下がらないのかという内容の、ダイソンファンのツイートに対して、新商品なので難しい旨を返答していました。 メンション「@Dyson」で問いかける投稿であることから、商品情報の拡散にもなるため迅速にアクティブサポートしています。

投稿イメージ:dyson公式X(Twitter)アカウントのアクティブサポート投稿より。

参考:Kellogg’s

画像:ケロッグの公式X(Twitter)アカウントプロフィール画面

>>参考:  @KelloggsUS、公式X(Twitter)アカウント

シリアル食品メーカーのケロッグのX(Twitter)アカウントです。
投稿内容は、とてもカジュアルで、商品キャラクター(ゆるキャラ)である「Tony the Tiger」が、とあるスーパーで米国で話題のダンス「Kiki Challenge」を踊る映像をツイートするなど、商材のイメージに合わせたカジュアルな投稿が行われています。
しかし、普段の投稿(オーガニック投稿)はX(Twitter)としては少なく月1回程度で、実際には、アクティブサポート専用アカウントとしている様です。アクティブサポートや、リプライ(コメント)返信は1日に10~20件対応しています。

>>参考:  2018年12月10日投稿より
※ユーザーの投稿は削除されています。
ゲーム「オーバーウォッチ」内のスプレー(ツール)に登場するシリアル「Lucio Oh’s(ルシオオーズ)」をケロッグ社が商品化し話題になっているようで、ユーザーからどこで手に入るのかを尋ねる投稿に対して、おおよその時期を伝えるなどの案内し、ファンを離脱させないようにアクティブサポートをしています。

投稿イメージ:ケロッグの公式X(Twitter)アカウントのアクティブサポート投稿。

参考:Amazon Help

画像:AmaonHelp公式X(Twitter)アカウントプロフィール画面

>>参考:  @AmazonHelp、公式X(Twitter)アカウント

EC・WebビジネスのAmazonは、カスタマーサポート専用アカウントを開設していました。
ワールドワイドにビジネス展開をしているため、このアカウントでは英語だけでなく、日本語・ポルトガル語・フランス語など7言語対応しています。
このアカウントは、アクティブサポート専用アカウントですが、年に数回、社内で撮影したスタッフの映像など親近感が持てるような投稿をしています。
ユーザーからのクレームなどの連絡を待っているのではなく、ほぼ9割は企業側から能動的に投稿を採取しコンタクトしているのでアクティブサポートに特化しています。

>>参考:  日本語対応 2018年12月11日投稿より
こちらのユーザーは、Amazonのアカウントをメンションしたり、#(ハッシュタグ)を付けた投稿文はなく、文章内に商品に関する「FIRE TV」入れているだけすが、X(Twitter)上で拾い上げ、Amazon Helpから能動的にコミュニケーションを取っています。

投稿イメージ:AmazonHelpの公式X(Twitter)アカウントのアクティブサポート投稿。

>>参考:  英語対応 2018年12月12日投稿より
※ユーザーの投稿は削除されています。
クリスマス商戦の真っ只中のためか、サイバーマンデー(セール)で購入した商品が届いていないことを訴える投稿に対して、直接電話やチャットで詳細確認のため連絡が取りたいという旨をAmazon Helpからリプライしていました。

投稿イメージ:AmazonHelpの公式X(Twitter)アカウントのアクティブサポート投稿。

参考:GAP

画像:Gapの公式X(Twitter)アカウントプロフィール画面

>>参考:  @Gap、公式X(Twitter)アカウント

ファストファッション、アパレル企業のGAPのX(Twitter)アカウントです。
世界展開しているファストファッションということもあり、X(Twitter)では常に新商品やクーポン情報を拡散する投稿や、Webサイト(EC)リンクを投稿など、通常の運用もしっかりされています。
アメリカならではの商品へのクレーム、通販で間違えて買ってしまったので対処してほしいなど、B to Cの最前線をアクティブサポートで顧客対応している様子が伺えます。

>>参考:  2018年12月10日投稿より
※ユーザーの投稿は削除されています。
たった2週間で破けてしまったGapで購入した手袋について写真付きで投稿をしているユーザーに対応していました。最寄りの店舗で取り換えや返金が可能なことと、その後の報告もしてほしいという内容でアクティブサポートしてます。実際にユーザーが店舗に行くかどうかは別で、この投稿を放置せず対応することがSNS上では重要です。

投稿イメージ:gapの公式X(Twitter)アカウントのアクティブサポート投稿。

>>参考:  2018年12月8日投稿より
ECサイトで、間違えて購入してしまったユーザーからの投稿の対応です。
米国らしくWebサイトのインターフェースにストレスに感じている旨も文章内に感情的に含まれていました。 DM(ダイレクトメール)で注文番号を知らせてくださいという内容でCAPはリプライしています。

投稿イメージ:gapの公式X(Twitter)アカウントのアクティブサポート投稿。

参考:Airbnb Help

画像:AirbnBの公式X(Twitter)アカウントプロフィール画面

>>参考:  @AirbnbHelp、公式X(Twitter)アカウント

民泊の代名詞ともいわれるAirbnbのカスタマーサポート専用のX(Twitter)アカウントです。
2018年11月発生のカリフォルニアの山火事「#WoolseyFire 」「#HillFire」で困っている方々に無料で宿泊を提供できるホストを募集する呼びかけしています。
社会貢献となるプログラムをサービスに導入している様子はアメリカ企業のフットワークの良さを感じます。

>>参考:  2018年11月9日投稿より

投稿イメージ:AirbnBの社会貢献プログラム投稿

このアカウントではホスト(宿泊提供者)と利用者の双方に対してアクティブサポートしています。 特に、このAirbnbアカウントは、文章内にアカウント(@AirbnbHelp)を指定して投稿するだけで早急に対応してくれることもユーザーは理解しているようです。

アクティブサポート量はダントツで1日80~100件、リプライとDM(ダイレクトメール)で柔軟に対応している運用には関心させられます。
宿泊利用者からのクレームや、支払方法について、ホストからの相談など様々で、民泊文化が定着したと思われるがアメリカでも、これだけのカスタマーサポートがX(Twitter)アカウントでなされている様子をみると、民泊の過渡期を感じます。

>>参考:  2018年12月10日投稿より
支払いに関しての宿泊利用者からの問合せに、解決するまでリプライ対応し、支払い詳細をX(Twitter)上で公開されないようにするためにDM(ダイレクトメール)で連絡を取るようにするなど、利用者が理解するまで説明し対応しています。

投稿イメージ:AirbnBの公式X(Twitter)アカウントのアクティブサポートの様子。

まとめ_海外では、まさに能動的に!アクティブサポートする専用アカウントがある。

当記事では、主にアメリカの企業アカウントのアクティブサポートやアクティブコミュニケーションの対応事例を見てまいりました。英語圏文化で、伝えたい相手がX(Twitter)にアカウント開設している場合は、メンション「@アカウント」を入れて積極的に呼びかける投稿するなど、日本の投稿とは少し違う点も見受けられました。

カスターサポートの一環として、X(Twitter)運用にアクティブサポートを取り入れ、能動的に問題解決をサポートする徹底した対策も勉強になりました。

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