海外企業アカウントの「今日は何の日」投稿事例(10月~12月)

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SNSで「今日は何の日」や年中行事にちなんだ投稿が盛り上がるのは、日本だけではありません。実は、欧米の企業アカウントでも同じように、季節のイベントや話題のキーワードを活用した投稿が積極的に行われています。本記事では、10月〜12月に欧米で話題となる「今日は何の日」や関連キーワードを取り上げ、それにちなんだ企業アカウントのX(Twitter)、Instagram、Facebookページの投稿事例をまとめました。ぜひ、自社のSNS運用のヒントとしてご活用ください。

同じイベントでもバリエーションがある#ハッシュタグ

アメリカ「Thanksgiving Day(感謝祭)」の場合

アメリカでは11月第4木曜日に、カナダでは10月第2月曜日にある祝日です。アップルパイや七面鳥料理を家族や友人と囲む文化的にも重要な祝日の一つです。このような国民的に重要なイベントではハッシュタグも多種多様になります。

ハッシュタグは「#Thanksgiving」だけではなく、「#HappyThanksgiving」、七面鳥(ターキー)料理に関連して「#TRKYDY(ターキーデイ)」や「#TurkeyDay」、さらに感謝祭に家族とのひと時に感謝して「#Thankful」など、関連する#ハッシュタグが多様化する場合もあります。

自社の商品やサービスとユーザーイメージなどの合わせて、ハッシュタグを選定している様子もアメリカの企業アカウントからもうかがえました。

ではさっそく、英語文で投稿されている海外企業の投稿を見て参りましょう。

10月

10月4日:#WorldAnimalDay(世界動物の日)

National Geographic(X(旧:Twitter)アカウント)

>>参考:  @NatGeo

雑誌ナショナルジオグラフィックのX(Twitter)公式アカウントです。
#WorldAnimalDay(世界動物の日)には、絶滅危惧種としてウミガメの記事を投稿しています。美しい写真とともに自然や動物、環境に関する問題を投げかける記事が有名な雑誌のため、デジタルメディアの投稿も、そのスタイルを貫いています。 Webサイトへの誘導を目的としており、X(Twitter)ではWebサイトの記事の一部が投稿されています。

投稿イメージ:National Geographic、X(Twitter)カウントより

Dublin Zoo(X(旧:Twitter)アカウント)

>>参考:  @DublinZoo

アイルランドの首都ダブリンにあるダブリン動物園のX(Twitter)公式アカウントです。
通常の投稿は、開園日程の告知や、動物の赤ちゃんが生まれた報告などの投稿とチケット販売Webサイトへリンクを付けた内容になっています。
#WorldAnimalDay(世界動物の日)から2週間は入園料を半額にするなど、SNSトレンドと併せてキャンペーンを実施している点はぜひ参考にしたいところです。

投稿イメージ:アイルランド、ダブリン動物園、X(Twitter)アカウントより

10月31日:#Halloween (ハロウィン)

ハロウィンは毎年10月31日に行われ、移民が収穫を祝うため、お化けを追い払うなどの宗教的起源を持っていますが、現在では子供達がお化けや魔女に仮装してお菓子をもらいに近所を歩く風習となっています。

ちなみに、「#Halloweengrinch」というハロウィン否定派のハッシュタグもあり、 大人も仮装した子供たちにお菓子を配ることを楽しみ、パティーで会食なども開かれるため、ハロウィンの楽しそうな雰囲気を皮肉った面白い投稿も多く見られます。

Hostess Snacks(Facebookページ)

>>参考: @Hostess
 2019年11月1日投稿
 2019年10月29日投稿

アメリカ、カンザス市に本社があるお菓子メーカーのホステス社のFacebookページアカウントです。
ハロウィンはお菓子が注目されるシーズンということもあり、かわいいマスコットキャラクターのハロウィンデザインのクリエイティブで2日連続で投稿していました。
また、一般ユーザーからのコメントに対して「いいね!」などでリアクションしておりFacebookページ上でのアクティブコミュニケーション対応は参考にしたい点です。

投稿イメージ:Hostess Snacks社Facebookページ投稿より

M&M’S(Instagramアカウント)

>>参考: @mmschocolate
 2019年10月22日投稿
 2019年10月24日投稿

日本でもおなじみのチョコレートブランド、M&M’Sの公式Instagramアカウントです。
10月中旬からは、ハロウィンシーズンに合わせて、お菓子が主役になるこの時期ならではの投稿を展開。可愛らしい商品キャラクターを活かした画像や動画を連投し、季節感を演出しています。さらに、M&M’Sチョコレートを使ったクッキーのレシピ動画も配信するなど、視覚的に楽しめるだけでなく、商品の活用アイデアまで提案している点が魅力的です。

投稿イメージ:M&M’S、Instagram公式アカウント投稿より。

11月

11月28日:#thanksgiving(感謝祭)

thanksgiving(感謝祭)は、アメリカでは11月第4木曜日、カナダでは10月第2月曜日にある祝日です。また#ハッシュタグは、その年の感謝祭とわかるように年数を加えた「#thanksgiving2019」も使われています。

Amazon Music(X(旧:Twitter)アカウント)

>>参考:  @amazonmusic

Amazon MusicのX(Twitter)公式アカウントです。
普段は、配信サービスに加わったアーティストや楽曲の紹介、またはそのリツイートなどが多く、こちらのアカウントのプロフィール画面をみると、画像も動画も多く、かなり賑やかな運用をしていることが分かります。 そのためか、オリジナルの投稿(オーガニック投稿)はシンプルな文章のみののもが多く、ユーザーに語りかけるようなものが多いようです。 強弱をつけることで、商材の宣伝タイプの投稿と差別化を図っているため、宣伝だけの掲示板アカウントではないことを演出しているようです。
感謝際当日の投稿は、米国ではAmazon Musicでホリデーミュージックが何千万回も再生されたことにお礼を伝えつつ、今日は何を聴きますかとユーザーに尋ねる文章でした。

投稿イメージ:Amazon Music、X(Twitter)公式アカウント投稿より。

Caesars Palace(X(旧:Twitter)アカウント)

>>参考:  @CaesarsPalace

アメリカ、ラスベガスのカジノを有する巨大レジャーホテルのシーザーズパレスホテルのX(Twitter)公式アカウントです。
通常は告知がメインで、例えば、コンサートの紹介投稿にチケット申し込みWebサイトへのリンクを掲載するというように、X(Twitter)でホテルの情報を拡散し、メインメディアであるWebサイトに誘導している投稿スタイルです。 感謝祭当日の投稿は、宣伝めいたことはなく、ラグジュアリー感のあるホテルからの眺めを撮影した写真とシンプルな文章で投稿されていました。

投稿イメージ:シーザーズパレスホテル、X(Twitter)公式アカウント投稿より

11月29日: #BlackFriday

ブラックフライデーは、アメリカの感謝祭(11月の第4木曜日)の翌日のバーゲンセールのことです。クリスマスプレゼントの購入も、この時期からスタートすることから、祝日ではないものの年中行事としてSNS上でも多く取り上げられます。

NASA (X(旧:Twitter)アカウント)

>>参考:  @NASA

アメリカの宇宙開発機関であるNASAのX(Twitter)公式アカウントです。
普段は宇宙から船外作業のライブ中継や、宇宙観測の報告など宇宙ファンならずとも、勉強になり興味を引く投稿がされています。
宇宙で発見されたブラックホールと#ブラックフライデーにかけた内容で投稿していました。公共機関や研究機関が一般ユーザーに寄り添った面白い投稿ができるのは欧米ならではだと思います。

投稿イメージ:宇宙開発機関NASA、X(Twitter)公式アカウント投稿より

BOSE(Instagramアカウント)

>>参考:  @bose

アメリカの音響機器メーカー、ボーズのInstagram公式アカウントです。
Instagramでは、商材とライフスタイル提案をスタイリッシュに動画と写真で提案しています。#ハッシュタグを多く使いたいところですが、こちらのアカウントでは商材とキャッチコピーと、季節的な物だけでシンプルにしています。
#ブラックフライデーでは、インストゥルメンタルの音楽をバックに、イメージ動画を投稿していました。年末の慌ただしい感じではなく、あえてシャープなブランドイメージを感じさせるオシャレな投稿に徹しているようです。

投稿イメージ:BOSE社(ボーズ)のInstagram公式アカウント投稿より

BestBuy(X(旧:Twitter)・Facebookページ)

>>参考: 
 @BestBuy(X:旧Twitter)
 @bestbuy(Facebookページ)

アメリカの家電量販店、BestBuy(ベスト)のX(Twitter)公式アカウントとFacebookページです。
BestBuy(ベスト)はSNSの特徴を活かして、X(Twitter)、Facebookページでそれぞれ違う投稿方針が見受けられます。X(Twitter)では、かなりカジュアルに一般ユーザーに語りかけるスタイルで投稿していますが、Facebookページでは、お勧め商品の情報や、おしゃれなクリエイティブ(画像)を駆使した投稿が目立ちます。
どちらも、アクティブサポートを導入し、ユーザーからのコメントに対応しています。SNS上での接客も重要視していることが分かります。

投稿イメージ:BestBuy社のX(Twitter)、Facebookページ投稿より。

12月

12月1日:#December1st (12月1日)

たわいもない平日ではあっても、12月に入ったことで得る年末の多忙感や、クリスマスに向けての準備などを、この#ハッシュタグをつけて投稿する傾向にあります。

Porsche Retail Group(X(旧:Twitter)アカウント)

>>参考:  @PorscheRetail

ドイツの自動車メーカー、ポルシェの小売り専門のX(Twitter)公式アカウントです。
車の上質な写真や、働く社員の姿を投稿するなど、商材だけでなく広報的なアカウント運用がされています。新車が積み荷として運ばれる写真と、もうすぐ来るクリスマスに向かっているという内容で投稿していました。プレゼントという意味でもあるようですが、高額のプレゼントというシャレも含めた投稿です。

投稿イメージ:ポルシェ、X(Twitter)公式アカウント投稿より

12月24日~25日:#christmas (クリスマス)

walmart(Instagramアカウント)

>>参考:  @walmart

アメリカのスーパーマーケット、ウォルマートのInstagram公式アカウントです。
アメリカのウォルマートは、スーパーマーケットというよりも、日本でいうところのホームセンターのように衣料品から工具や家具、家電まで販売しています。
こちらのInstagramアカウントでは、おすすめ商品の紹介の投稿も目立ちますが、季節にあわせたコメディ感のある画像 での投稿もしているので、一般ユーザーからのエンゲージメント「いいね!」を得ている様です。

投稿イメージ:ォルマート、Instagram公式アカウント投稿より。

Good Morning America(X(旧:Twitter)アカウント)

>>参考:  @GMA

アメリカABC放送の朝のニュース番組のX(Twitter)公式アカウントです。
報道系のアカウントのため、通常の投稿数はオリジナル投稿(オーガニック投稿)だけで1日で20投稿以上で、関連ニュースのリポストを含めると、ほぼノンストップで更新しています。 世界情勢が揺れ動いた年末ですが、12月25日のクリスマスのこちらの投稿だけは、サンタクロースのソリが空を行くアニメ動画を投稿しています。この静かでシンプルな動画投稿により、通常とは違い強弱のある演出がされている点は、見習いたい運用です。

投稿イメージ:アメリカABC放送グッドモーニングアメリカ、X(Twitter)公式アカウント投稿より。

Rockefeller Center(Instagram)

>>参考:  @rockefellercenter

アメリカ、ニューヨーク市のマンハッタン5番街にある有名高層ビルの一つ、ロックフェラービルのInstagram公式アカウントです。
観光アイコンとなっているロックフェラービルのアカウントでは、動画や写真とともにニューヨークの観光名所を紹介する投稿がされています。
こちらの投稿にあるロックフェラーセンター・クリスマスツリーは、アメリカでは1933年から続く歴史あるクリスマスツリーで点灯式はテレビ中継されるほどです。シーズン中に出し惜しみなく、有名な場所や名物を複数回、いろいろな視点で投稿することなど観光系アカウントが見習いたい点です。

投稿イメージ:ロックフェラービル、nstagram公式アカウント投稿より

まとめ:投稿に強弱をつけて!ビジネス感ある運用を緩和している海外企業アカウント

今回は、年中行事が多くなる年末年始に、時には厳かに、時にはコメディ感のある投稿をすることで、普段はビジネス感が強い運用がされている企業アカウントでも強弱が付き、 一般ユーザーからのエンゲージメントを得ていることが分かりました。

一年を通して英語圏を中心に、投稿カレンダーを想定して企業や団体の公式アカウントの投稿事例をご紹介して参りました。SNS担当者の方が、投稿を準備する際にご参考いただければと思います。

お気軽にお問い合わせください。