海外企業アカウントの「今日は何の日」投稿事例(4月~6月)

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SNS運用を担当していると、海外企業のアカウントが日々どのような投稿をしているのか気になることはありませんか。前回の1月〜3月の投稿事例に続き、今回は4月〜6月の「今日は何の日」にちなんだ海外企業のSNS投稿をご紹介します。Facebookページ、X(Twitter)、Instagramなど主要SNSでのユニークな事例をピックアップしましたので、ぜひ参考にしてみてください。

4月

4月1日  #AprilFools(エイプリルフール)

McDonald’s UK(X(旧:Twitter)アカウント)

>>参考:  @McDonaldsUK

マクドナルド(イギリス)のX(Twitter)公式アカウントです。
エイプリルフールに、フライドポテト用のソースに、マックシェイク味が増えた!という投稿をしていました。実際には販売していないようです。 最近では日本国内でも多くなってきた食べ方ですが、欧州ではマックシェイクをフライドポテトに付けて食べるユーザーが多いらしく、そのことも踏まえてエイプリルフールのネタにしたようです。
しかも、この投稿のあとに、どの味が好きかをユーザーに質問するアンケート投稿もしています。ありえないかもしれませんがアンケート結果によってはソースの味が増えるかもしれないという期待感がありユーザーからの回答は9,000件を超えていました。コミュニケーションの場としても「#AprilFools(エイプリルフール)」の投稿が活かされています。

投稿イメージ:マクドナルドUK、X(Twitter)公式アカウントより

4月21日 #Easter(イースター)

Disneyland Today(X(旧:Twitter)アカウント)

>>参考:  @DisneylandToday
※現在、こちらのアカウントは削除されています。

アメリカ、カルフォルニアにあるディズニーランドの公式X(Twitter)アカウントです。 イースターは日本語で「復活祭」といってキリストの復活が起源の祝日で、欧米では春の訪れを祝う年中行事の一つです。また家族が集まって食事をするなどクリスマスのような季節のイベントとなります。
こちらのアカウントでは有名キャラクターを推すことなく、ディズニーランドでのレジャーともなっているグルメを紹介しているところは、ターゲット層を大人をイメージした運用している様子が伺えます。

投稿イメージ:Disneyland Today 公式X(Twitter)rアカウントより。

4月23日  #NationalPicnicDay

Subway (X(旧:Twitter)アカウント)

>>参考:  @SUBWAY

アメリカ、サンドイッチチェーン、サブウェイの公式X(Twitter)アカウントです。
「#ピクニックの日」のツイートです。商材であるサンドイッチや人気のチョコチップクッキーで「Cheers to Spring」春に乾杯!している画像で投稿されています。
この投稿には、ユーザーから春の季節限定メニューについての質問もリプライされており、通常の投稿ではあるもののアクティブサポートしている運用も拝見できる事例です。

投稿イメージ:Subway(R)公式X(Twitter)アカウントより。

5月

5月3日  #SpaceDay、#NationalSpaceDay

Fisher Space Pen Co.(X(旧:Twitter)・Facebookページ アカウント)

>>参考: 
 X(Twitter):@FisherPenCo
 Facebookページ:@FisherSpacePenCo

アメリカの文房具メーカー Fisher(フィッシャー) の公式X(Twitter)および公式Facebookページです。
Fisherは、1960年代のアポロ計画で採用された、無重力でも書けるボールペンで広く知られる企業です。この「 #SpaceDay(宇宙の日)」にあわせた投稿からは、自社製品への誇りと熱意が感じられます。
運用のポイントは、FacebookとX(Twitter)で異なるユーザー層に合わせて投稿内容を変えている点です。それぞれのプラットフォームの特性を活かした運用方法は、ぜひ参考にしたいところです。

投稿イメージ:Fisher Space Pen Co.、X(Twitter)r公式アカウントとFacebookページの投稿より

5月13日 #MothersDay(母の日)

Tiffany & Co.(Instagram)

>>参考:  @tiffanyandco

アメリカの高級装飾品ブランド ティファニー の公式Instagramアカウントです。
Instagramでは多くのハッシュタグを活用するのが有利とされていますが、こちらのティファニーでは多様せずにシンプルにブランド名のみのハッシュタグで普段は投稿をしています。
しかし、「#母の日」のようにプレゼント需要が高まる祝日には、多くのハッシュタグを活用しています。今回の投稿では、ティファニーブルーの食器と、お母さんへコーヒーを淹れるストーリーを思わせるクリエイティブが印象的です。アクセサリーだけでなく、ライフスタイルブランドとしてのティファニーの魅力を伝える投稿に仕上がっています。

投稿イメージ:ティファニー公式Instagramアカウントより

5月28日  #Hamburger Day

Culver’s(Instagram)

>>参考:  @culvers

アメリカ、ウィスコンシン州創業のシカゴ周辺で人気のハンバーガーチェーンのInstagram公式アカウントです。
Instagramの投稿ではハンバーガーだけではなく、ハンバーガーと同様に人気のアイスクリーム(フローズンカスタード)も可愛らしい画像で投稿されています。
こちらの投稿は、特に手の込んだクリエイティブではなくシンプルなテキストとハンバーガーの画像による動画でした。この「#ハンバーガーの日」に、Culver’sでは「ハンバーガー月間」とアピールしていて、 毎日食べろは言っていませんけどね、というメッセージも面白い雰囲気を伝える投稿となっています。

投稿イメージ:米ハンバーガーチェーン、Culver’sのInstagram公式アカウントより

6月

6月7日  #FishandChips day!

Heathrow Airport(X(旧:Twitter)アカウント)

>>参考:  @HeathrowAirport

イギリス最大のヒースロー国際空港のX(Twitter)公式アカウントです。
通常の投稿は、乗り入れしている航空会社の紹介や、ヒースロー特急などの鉄道についての投稿だけでなく、一般のユーザーが撮ったヒースロー空港から離発着する飛行機の写真(UGC ※)を取り上げてリポストするなどのアクティブサポートも取り入れています。 #ハッシュタグはあまり入れていない文章スタイルをとっていますが、この日はイギリスを代表する料理の「#FishandChips」の日ということもあり、フィッシュアンドチップが空港施設内で食べられるお店をに紹介しています。

投稿イメージ:ヒースロー国際航空、X(Twitter)公式アカウントより。

(※)UGC:UGCとは「User Generated Contents」の略
ユーザーによって作成されたコンテンツのことで、 SNSだけでなくネット上の投稿された写真、動画やクチコミサイトのレビュー、そして新聞などへの投書なども含まれます。

6月16日 #FathersDay(父の日)

HERSHEY’S(X(旧:Twitter)アカウント)

>>参考:  @Hersheys

チョコレート菓子ブランドのハーシーズのX(Twitter)公式アカウントです。
他社企業の投稿へのリプライや、一般ユーザーからの商品への感想(UGC)をリポストで紹介するなど、発信するだけではなくSNS上でのアクティブコミュニケーションを取り入れたX(Twitter)運用がされています。 また通常の投稿では、オシャレな画像(クリエイティブ)にポイントを突いた短文によるシンプルな投稿で統一されていることから、投稿方針がしっかりしている様子が伺えます。 こちらの「#父の日」では、チョコレートをプレゼントするイラストで、スナック菓子なので半分にするところですが、父親に多めに分けるイメージを膨らませるクリエイティブが可愛い感じに仕上がっています。

投稿イメージ:HERSHEYS、Twitter公式アカウントより。

6月1日~6/月30日 #Pride(LGBTQ Pride)

Post-it(X(旧:Twitter)アカウント)

付箋文房具ブランド ポスト・イット の公式X(Twitter)アカウントです。
このアカウントでは、Webサイトの付箋活用例を紹介する投稿や、コラボ企業のリポストを行いながら、ポップでクリエイティブな世界観を表現。写真や動画を活用し、ポスト・イットの多様な使い方を伝える運用が特徴です。
今回の「#Pride」の投稿は、6月のプライド月間に合わせたものです。プライド月間は、世界各地でLGBTQの権利や文化、コミュニティへの支持を示す活動が行われるシーズンです。世界的に認知されるブランドだからこそ、こうした社会的に重要な運動にメッセージを発信する姿勢は参考になります。
また、このアカウントの特筆すべき点は、社会的なテーマを扱いつつも、決して重くならず、ポップでおしゃれな投稿スタイルを貫いていること。ブランドのトーンを維持しながらメッセージを発信する手法は、SNS運用の良い手本と言えるでしょう。

投稿イメージ:Post-it、X(Twitter)公式アカウントより。

まとめ: 全ての「#今日は何の日」に対応しないことが継続のポイント。

日本と同様に、アメリカやイギリスでも「#今日は何の日」にちなんだ企業アカウントのSNS投稿が見られます。今回の分析を通じて得た発見は、すべての「#今日は何の日」に絡む必要はないということでした。

実際に紹介した海外企業のSNSアカウントでは、記念日や年中行事にちなんだ投稿は月に1〜2回程度。むやみにトレンドに乗るのではなく、自社商材のイメージや得意とするコンテンツに合わせて、的確なハッシュタグを選び、戦略的にアプローチしている企業が多い印象でした。

SNS運用では、一貫したブランドイメージを保ちつつ、効果的に記念日投稿を活用することが重要だといえそうです。

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